米半導体最大手インテルは4日、立体構造をもった半導体チップを開発し、
年内に生産を開始すると発表した。立体構造にすることで、従来の平面構造では
実現が困難だった高速で消費電力の少ないチップが実現するという。
半導体業界は、限られた大きさの半導体チップの上に、どれだけ多くの
トランジスタを集積するかを競っている。トランジスタは半導体を利用した
ごく小さな部品で、二つの電極の間に電流を流すか流さないかで電気信号を制御する。
電極の幅を小さくすることで集積度を高め、処理能力の向上と消費電力の低下を進めてきた。
現在主流の電極の幅は32ナノメートル(ナノは10億分の1)。
人間の髪の毛の約3千分の1の細さだ。これ以上幅を小さくすると
電極間で電流が漏れやすくなり、返って効率が悪くなる恐れが出ていた。
このためインテルは、電極の間に電流を制御する「冂」の形の素子を置き、
電流を3方向から立体的に制御することにした。この結果、
電流の漏れを減らしながら電極の幅を22ナノメートルにすることができた。
消費電力は従来品の半分に抑えられるという。
80286、いやソース
http://www.asahi.com/digital/pc/TKY201105050046.html