接触の悪いカセットを取り出して、端子部分に息をフーッ!
ファミコン時代には、これで大抵のカセットが起動するように
なったものでした。でも、あれって一体どういう原理?
■やりすぎは故障の原因
ファミコン世代なら、たぶん誰もが一度はやったであろう「カセットフーフー」。
端子の接触が悪く、カセットが正常に起動しない時でも、端子部にフーッ! と
息を吹きかけると、不思議と起動するようになったものでした。
でも、これってどういう原理だったんでしょうか? かなり今さらではありますが、
Yahoo! 知恵袋に「ファミコンのカセットをフーフーすると接触が良くなるのは
どういう原理なのですか?」という質問が投稿されていました。
おおっ、もしかすると長年の謎が解けるかも!
寄せられた回答によれば、カセットフーフーの効果は主に二つ。
ひとつは「端子部のホコリが飛ぶから」、もうひとつは「息に含まれる水分が
金属端子部に付着し、一時的に電気の伝導効率が上がる」というものでした。
確かに市販の接点クリーニング剤も、「1:ホコリを取り除き」、端子表面の
酸化皮膜を分解することで「2:伝導率を上げる」のが目的ですから、
「息を吹きかける」というのはその両方をいっぺんに解決してくれる、
一見理にかなった行為に思えます。一応、そのほかの回答として「気安め
プラスおまじない」というのもありましたが、原理を考えると、おまじない
以上の効果は確かにあったと言えそうですね。
ただ、だからといって安易にカセットフーフーに頼るのは考えモノ。
昨年、任天堂も「スーパーマリオ25周年特設サイト」で呼びかけていましたが、
現在では、端子部に息を吹きかけるという行為は、長期的に見るとサビの原因に
なりやすく、結果として金属端子の寿命を縮めてしまうとされています。
回答者も「金属端子部に水分が付くと、酸化膜が形成されて、結果的に接触不良
が悪化します」と指摘しているように、やはり接点部分のクリーニングには
ちゃんと市販のキットを使った方がよさそうです。
なお、これはファミコンに限らず、金属端子を持つハードすべてに共通して
言えること。すいません、筆者も今後は安易にフーフーしてしまわないように
気をつけたいと思います。でも、ついついクセでやっちゃうんだよなぁ……。
ITmedia
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1102/04/news108.html