東日本大震災:計画停電、大混乱 一部見送り
当初は、14日午前6時20分から第1グループに区分された地域への送電を打ち切り、停電させる計画だった。
しかし、午前6時過ぎに「電力需要が2623万キロワットで供給能力の3100万キロワットまでは余裕がある」として、実施を見送ると発表。
その後、徐々に需要が伸び、供給能力を上回る恐れが出てきたため、「実施する可能性もある」と説明を変更したが、結局午前10時の終了予定時刻まで実施しなかった。
第2グループについても、停電開始予定時間である午前9時20分過ぎに東電は急きょ会見し、
「電力供給に余力があり、安定供給し得る状況にある」として、ひとまず停電を見送る方針を公表。午前10時45分現在、実施していない。
午後0時20分開始予定の第3グループの停電についても、見送る方向で検討している。
東電によると、14日の電力需要は、事業所や工場が業務を再開するため、地震発生後の週末に比べて400万キロワット増の最大4100万キロワット。
これに対し、供給能力は約76%の3100万キロワットにとどまり、
1000万キロワット規模で不足する見込みだった。ただ、揚水発電所が稼働し、供給能力が3300万キロワットに増えたという。
揚水発電は、夜間電力を使って下流の水を上部のダムに引き上げて電源に使う。
東電は今後、東京都内や千葉県の火力発電所のうち、地震被害が軽微な400万キロワット分を1週間程度で復旧させ、停電規模を縮小する。
ただ、それ以外の発電所の運転再開には時間がかかり、4月末まで計画停電が続く可能性がある。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110314k0000e040049000c.html