入学したばかりの1年生が、あこがれの先輩に思いを寄せ、恋に落ちる。
学園ドラマに出てきそうなこのパターン、立教大キャンパスでは、学生の間で
「3男(さん・だん)マジック」と呼ばれる。
「3男」とは、3年生の男子学生を省略して呼ぶキャンパス用語だ。大学生活にも慣れ、
さっそうと歩く3年生に、右も左もわからない1年生が「かっこいい」「頼りがいがある」と、あこがれる。
容姿や性格の好みは、先輩という条件の前にかすんでしまうことが、「マジック」と呼ばれる理由らしい。
マジックは、私が所属する「立教スポーツ」編集部でも例外ではない。
今も5人がマジックにかかり、特に「面倒見がいい」と評判の3年生男子部員の2人の人気度はアイドル級だ。
彼らから、たとえ事務連絡であっても電子メールを受け取った1年生の女子学生は、「プレミアがつく!」と、
サインをもらったかのように大喜び。
彼らの写真を手に入れようと女性の先輩に頼み込んだり、「どちらの先輩がかっこいいか」と
1時間以上も激論したりと、ファンクラブ状態だ。
ただ、このマジック、なぜか私にはかからない。先輩を頼りにする気持ちはよく分かるが、
「あの寝ぐせ、かわいい!」とか、「先輩の着ている変なロゴのTシャツ、すてき!」などと、
何でもかんでもはしゃぐ姿にはちょっと……。私の好みのタイプは、スポーツマンで、
身長が私よりも15センチ高い人。理想がはっきりし過ぎて、マジックを遠ざけているのだろうか。
(立教大1年、井出明日香)
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000001101280002
3年生にときめく1年女子